巻頭論文
子宮内膜に関する最近の知見
鈴木 忠雄
1
Tadao Suzuki
1
1神奈川県立成人病センター婦人科
pp.713-719
発行日 1973年9月10日
Published Date 1973/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204870
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はじめに
子宮内膜の役割は,妊娠に際して受精卵に発育の場を与えることであり,そのために生殖可能年齢を通じて,たえず新鮮な組織が最大限の機能を発揮できるように,すべての内分泌機構や解剖学的条件が仕組まれている。一生を通じてのすべての機能動態や,器質的変化に関しての知見を概観しようとするには,問題はあまりにも広すぎるし,また成人病の臨床の立場で婦人科学と触れ合つている筆者の尽くしおおせるところでもないので,記述の範囲を腫瘍を中心とした器質的病変に限らせていただきたい。
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