症例
成熟児を得た腹腔妊娠の1例
亀谷 正大
1
,
落合 寛
2
Tadahiro Kamegaya
1
,
Hiroshi Ochiai
2
1亀谷診療所
2東京都済生会中央病院
pp.729-730
発行日 1971年7月10日
Published Date 1971/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204452
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腹腔妊娠は極めて稀で,児の予後はもとより妊娠の月数のすすんだ者では母体のそれも不良な疾患である。本疾患の母体予後を占うキーポイントとなるのは胎盤の剥離処理方法であるが,今回私どもは腹腔妊娠で,児娩出後約30分待機してこれを行ない,結果的には胎盤主要血管の著しい退縮を確認後,胎盤の剥離を完全に行ない,一次的に腹腔を閉鎖,3,150grの生児を得るとともに,母児ともに順調な経過をとつた症例を経験したのでここに報告する。
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