研究
産婦人科領域における3Mステリ・ストリップ・スキン・クロージャーの応用
松沢 喜一
1
,
佐藤 敏光
1
,
石井 正巳
2
Kiichi Matsuzawa
1
,
Masami Ishii
2
1厚生中央病院産婦人科
2日本大学医学部産婦人科教室
pp.163-165
発行日 1968年2月10日
Published Date 1968/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203843
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はじめに
産婦人科領域における皮膚縫合は,開腹時における腹部皮膚,ならびに分娩時あるいは腟式手術時における会陰皮膚の縫合が主たるものである。この表皮の縫合は一見簡単ではあるが,腹壁縫合の場合,特に若年婦人ではコスメチックな点も考慮する必要があるため,かなり重要なものといわねばならね。
従来の用糸皮膚縫合法では,縫合時にはもちろんのこと抜糸までは体動時に疼痛ないしは牽引痛を覚え,抜糸時には,程度の差こそあれ疼痛を伴うものである。またそれに加えて婦人の心理には抜糸までの不安感はぬぐいえないものがある。また会陰縫合の場合には,皮下組織の血行障害や,縫合糸による異物反応等のため発赤腫脹は多少とも認められるものである。
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