Japanese
English
特集 障害者スポーツ
障害者スポーツとジャーナリズム
Sports for people with disabilities and journalism.
佐々木 延江
1
Nobue Sasaki
1
1国際障害者スポーツ写真連絡協議会
1International Parasports Photography Liaison Council(Paraphoto)
キーワード:
スポーツ
,
障害
,
ジャーナリズム
Keyword:
スポーツ
,
障害
,
ジャーナリズム
pp.842-843
発行日 2008年9月10日
Published Date 2008/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101326
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- Abstract 文献概要
「障害者スポーツを知り,知らせる,ファンのメディアを」
そんな想いから,国際障害者スポーツ写真連絡協議会(以下,パラフォト)を立ち上げて約8年になる.2000年,シドニーパラリンピックの写真配信にはじまり,4年に2回のパラリンピック(夏,冬)および国内外の障害者スポーツの現場からの情報を,インターネットで配信している.また,パラリンピック時に各地に「増える写真展註)」を呼びかけ,多くの人に障害者の競技を伝えている.シドニーパラリンピックの写真配信では,不安定な回線事情にもかかわらず,多くの人がパラフォトのホームページにアクセスした.コンテンツの役割と可能性を大きく感じて取材・配信を終えた.
しかし,会期が終わると,取材を継続する人はなく,人々の関心も遠ざかったかのようだった.当時,障害者スポーツは健常者のスポーツと区別され,認知度がきわめて低かった.魅力ある障害者スポーツをより高めていくには,伝え手の役割は大きく,この分野について自分たちはあまりにも不勉強すぎると感じた.「スポーツ」,「障害」の基本的なとらえ方を見直し,人々の関心を高める新たな「情報」が必要と考えた.従来のメディアを真似るのではなく,まず,自分たちが見つめ直し,そのうえで,価値観がスイッチすることを発信していかなければ伝わらないと考えた.そこで2001年,障害者スポーツを学びながら伝えるカメラマン,ジャーナリストのネットワークを目指し,NPOのメディアとして法人化した.
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