特集 早期大腸癌1994
主題
Ⅲ.治療
1.内視鏡的治療
(2)ストリップバイオプシー
五十嵐 正広
1
,
勝又 伴栄
1
,
内藤 吉隆
1
,
西元寺 克禮
1
,
三富 弘之
2
,
中 英男
2
,
小林 清典
3
1北里大学東病院消化器内科
2北里大学東病院病理
3小田原市立病院内科
キーワード:
ストリップバイオプシー
,
粘膜切除術
,
表面型腫瘍
,
偶発症
Keyword:
ストリップバイオプシー
,
粘膜切除術
,
表面型腫瘍
,
偶発症
pp.107-116
発行日 1994年2月26日
Published Date 1994/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105713
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要旨 ストリップバイオプシーは表面型大腸腫瘍(Ⅱa,Ⅱb,Ⅱc,Ⅱa+Ⅱc,Ⅱc+Ⅱa様腫瘍など),結節集簇型腫瘍,隆起+扁平腫瘍,広基性腫瘍,粘膜下腫瘍の切除に優れた方法である.一括切除は長径3cm程度まで可能で,切除端の変性が少なく病理組織診断に有用である.しかし,non-lifting signを呈する病変では粘膜下深層浸潤癌,あるいは高度の線維化を伴うことが多く,切除可能であっても追加腸切除が必要であったり,出血などの合併症が多く内視鏡下切除の適応外の病変である.水平方向へ浸潤傾向のある癌が対象となるので切除後の局所再発に注意が必要である.合併症は少ないとされるが,出血が0.70%,穿孔も皆無ではないので十分注意して施行すべきである.
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