誌上シンポジウム"新生児"・3 新生児のけいれん
けいれんの臨床的原因
奥山 和男
1
1国立小児病院小児内科
pp.206-209
発行日 1967年3月10日
Published Date 1967/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203659
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新生児のけいれんは,ほとんど常に症候性のものであり,特発性のものはないといわれております。その原因疾患は重篤なものが多いこと,従つて,予後不良のものが多いことから,私ども新生児を扱うものにとつて,新生児けいれんの診断治療は大きな問題となつております。昭和41年1月から11月までに,国立小児病院新生児室に収容された患児のうち,けいれんを発したものが21例ありました。すなわち,成熟児が9例,未熟児が12例であります。
臨床所見および病理所見から,推定したけいれんの原因は表1のごとくであります。7例,すなわち全体の1/3は分娩障害が原因と考えられましたが,成熟児だけについてみますと,分娩障害は9例中6例,3分の2を占めております。
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