薬の臨床
腟炎に対する新フランセエフ錠の効果
杉本 乾治
1
Kenji Sugimoto
1
1大阪大学医学部産婦人科教室
pp.927-931
発行日 1966年11月10日
Published Date 1966/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203596
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はじめに
産婦人科の外来を訪れる患者のうち,帯下および外陰部掻痒感を訴える者は比較的多く,しかも治療に抵抗を示すもの,あるいは一時治癒してもしばしば再発するものが多いので,その治療に困惑をおぼえることはしばしばである。したがつてその治療開始に際して,すぐれた効果を示す薬剤の登場が望まれるわけであるが,腟炎ではその原因によつて,現今トリコモナス性,カンジダ性,細菌性,老人性および内分泌不全性等に分けられ,その治療もそれぞれの原因に最も適応した治療薬剤が当然必要なわけである。
今回,持田製薬より現在市販されているフランセエフ錠の改良品,新フランセエフ錠が製造されたので,帯下および外陰部掻痒感を訴えて阪大病院および近畿中央病院外来を訪れる腟炎患者に投与して,その効果について検討を加えたので,その概要を報告する。
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