特集 新生児の臨床検査
Screening testの計画
安達 寿夫
1
Toshio Adachi
1
1東北大学医学部産婦人科教室
pp.897-900
発行日 1966年11月10日
Published Date 1966/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203588
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はじめに
最近,新生児の管理が注目をあつめているもつとも大きな理由は,いかにしたら変動の大きい新生児期に異常児を適時にもれなく発見できるかということであろう。新生児疾患のほとんど大半はこの時期にしかみられない独特のものであり,しかももつともしばしばみられる呼吸異常,嘔吐・黄疸などの主要症状は正常児でも子宮外生活に適応するための一つの適応症状としてみられるので,正常と異常を区別することが新生児疾患の第一の手がかりとなる。したがつてこの適応症状がまつたく消失するまで,すなわち生後7〜10日ころまでの新生児期には症状の種類や程度を観察記録し,その変動をみることによつてある一定の限界を越えたときはレントゲン写真や血清ビリルビン検査などの臨床検査によつて確実な診断をなし得るような管理体制が,すべての新生児にとつて必要となる。
ここに新生児独特のscreenig testの必要性が生じてくる。
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