落穂拾い・8
産婦人科医としての矛盾感傷事項
安藤 畫一
1
1慶応大学
pp.197
発行日 1966年3月10日
Published Date 1966/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203441
- 有料閲覧
- 文献概要
落穂を拾うには仲々骨が折れる。それでその種類が色々と変化する。今回は診療に関する矛盾した感傷という精神作用となつて落穂の本質から離れたという非難も起こりうる。但し平凡ではあるが,ひそかに私ひとりが日常に感じているだけで,読者の誰れからも指摘されていない事項であるので,落穂と観ても大なる誤りではあるまいと考えたからである。烏滸(おこ)がましく本欄の担当を声明した手前もあることとして,大目に観て戴きたい。
臨床家としては,一般に病気異常を治療した喜びと必要性との一面だけを感じ,その反面は考えたくないものである。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.