落穂拾い
「落穂拾い」欄の新設に就いて
安藤 畫一
pp.648-649
発行日 1965年8月10日
Published Date 1965/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203317
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六月の編集会議で新たに,2頁までを限度とした「落穂拾い」と題する欄を設け,私がその世話役になることを決議しました。それは世界名画ミレーの落穂拾いに因んでの私の思いつきであります。私はパリーに行く度にルーブルの絵画館を観ます。主要廊下に輝いているダ・ウィンチの「ジョコンダ」よりも,副室に静かな気品を示しているミレーの落穂拾いに魅せられる。画としての真価は私には判らぬ。私は静かにその画の動きを観て心の働きを思う。世の有様には何事にも同じことがある。医学でも産婦人科領域でも同様だ。私にも真似られることだ。真似るべきだ。
何度もこんな感慨にしたりながら決行しなかつたが,昨年の文化の日に偶然にも友人小倉清太郎君から,上部に複写した絵葉書を貰った。その表面に次の説明が印刷されている。
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