MY THERAPY in Series・33
産科鉗子牽引帯について
小畑 英介
1
1浜田病院
pp.652-653
発行日 1965年8月10日
Published Date 1965/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203319
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近年吸引遂娩器の普及にしたがい,鉗子分娩はしだいに減少して来た。しかし吸引器は鉗子に比べて牽引力が弱く,ある程度以上の力で牽引するとCupが滑脱してしまう。したがって吸引器の使用は児頭の位置が骨盤滑部であってもかなり低く下つているか,できれば峡部または出口部にある場合に限り使用するべきで,児頭が少しでも高い時は余程産道の抵抗が少い場合でなければ成功しない。
すなわち従来の産科鉗子の一部は吸引器を以て代行できるが,実際に産科鉗子を必要とする例では多くは抵抗を圧排して児頭を娩出させる強大な牽引力が必要となる。したがって児頭に対する鉗子による副損傷は一層重大である。
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