Japanese
English
グラフ
合成樹脂法による臍帯血管ならびに正常妊娠胎盤の血管の走行分布について
Studies on the distribution of unbilical and placental vessels by infusing synthetic resin into them
鈴村 正勝
1
,
市橋 進
2
,
佐治 正敬
3
1日本医科大学第1病院産婦人科
2東急病院産婦人科
3日本医科大学第1病院産婦人科教室
pp.747-748
発行日 1964年10月10日
Published Date 1964/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203131
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
□ 臍帯血管ならびに胎盤血管の合成樹脂鋳型作製について
松浦の血管鋳型作製法にならい,アクロン粉末を1ccに対してアクロン溶液4cc〜5ccすなわちアクロン粉末:溶液を1:4ないし1:5の割合に混合溶液を作製してこれに油絵に使用する赤色の絵具と青色乃至黒色の絵具とを別々に加え赤色のアクロン混合液と青色黒色のアクロン混合液を作製する。そして2本の臍帯動脈の方には赤色の混合溶液を1本につき約20cc宛注入し,1本の臍帯帯静脈の方には青色乃至黒色の混合溶液を約60cc圧を加えて注入して血管を充満させる。臍帯動脈注入の場合一方の動脈が充満すると他方の動脈より溶液が溢出する。斯くして動静脈を赤色,青色及至黒色に色彩別した。次いでこのように着色アクロン混合溶液を注入した胎盤を60℃〜70℃の温湯に1時間余煮てその後苛性ソーダ(50%)に24〜48時間(それ以上にても可)浸して胎盤組織を腐蝕溶解させる。それから弱い流水にて6時間〜12時間水洗をして溶解腐蝕せる組織を洗い落す。水洗中十分胎盤を観察して腐蝕物質が洗い落され胎盤実質が洗い落されない様注意を払い,時間には余り拘泥しないで適当な時期を見て水洗を中止することが必要である。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.