Japanese
English
臨床研究
デリバリンの臨床と子宮収縮曲線について
Clinical effect of Deliverin, with special reference to the curves of uterine contraction
木村 好秀
1
,
酒井 和之
1
Yoshihide Kimura
1
1東京都立荒川産院
pp.181-189
発行日 1961年3月10日
Published Date 1961/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202382
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Ⅰ.緒言
本来妊娠とこれに引き続き行われる分娩は自然な経過をとる一連の現象であつて,生理的に自然に始まり自然に終るのが普通である。ところが実際の臨床に於いては,これが非生理的に経過して,人為的に分娩誘発や陣痛促進の必要に迫られる事が屡々ある。此等の対象となるものに予定日超過,母の妊娠時各種合併症,子宮内胎児死亡,児頭骨盤不均衡,前期或いは早期破水,微弱陣痛等がある。
従来分娩誘発及び陣痛促進の目的に種々の方法が摂られてきた。即ち,ブジー挿入,コルポイリーゼ,メトロイリーゼ,人工破膜,卵膜剥離等の機械的方法や,キニーネ,下垂体後葉剤,エストロゲン高単位,硫酸スパルティン等投与の薬物的方法とがあるが,何れもそれぞれの適応の制限や副作用等の問題の為に安全,確実,しかも簡単な理想的方法は少ない。
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