Japanese
English
症例報告
産褥心fukuro嚢1例
A case of puerperal pericarditis
斎藤 博之
1
,
渡辺 定雄
1
,
駒 幸男
2
Hiroyuki Saito
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
2東北大学医学部長町分院産婦人科
pp.61-63
発行日 1961年1月10日
Published Date 1961/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202358
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Ⅰ.緒言
戦後化学療法の発達により,産褥熱による死亡は薯しく減つた。しかし乍ら,化学療法剤の普及に伴い産褥熱起因菌の薬剤耐性が問題とせられる様になる1)と共に,産褥感染症の病型にも種々の変異が認められる様になつた。
産褥敗血症に際して心内膜炎を合併することは稀ではないが,心嚢炎をおこすことは少いことであつて,Halban及びKöhlerによると僅かに9.8%(16例)に過ぎないという。この場合10例は漿液性,4例は化膿性,2例は出血性心嚢炎であつた。又,Sommerは139例中4例の化膿性,2例の漿液性心嚢炎を認めたに過ぎないという2)。
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