Japanese
English
診療メモ
妊娠中毒症発生に対する二,三の観察,他
Some Observations on the Incidence of Pre-eclampsia, I. Mac Gillivray,他
pp.13
発行日 1959年1月10日
Published Date 1959/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201877
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食餌の影響によつて中毒症の頻度が異るといわれ国際的に食生活と中毒症との関係を研究するのは興味ある問題だが中毒症の定義,血圧の測定法,その他の統一が困難である。1948〜1955年の間にAberdeen Maternity Hosp.を訪れた初産婦のPreeclampsiaの頻度について検討した。血圧は最低血圧90mmHg以上,26週以後になつて上昇したもの,蛋白尿の無いものを軽症,Esbach法で0.25g/lをこえるものを重症と定義した。研究項目としては1)同一患者で初妊時と二回目の際の中毒症の頻度,2)最初の妊娠が流産に終つたものの中毒症の頻度,3)双胎の頻度,について調べた。その結果,重症5.8%,軽症18.4%であるが二回目の妊娠では重症0.4%,軽症7.6%になり,最初に重症,二回目も重症のものはわずか6例,最初軽症又は非中毒症で二回目重症のものはそれぞれ0.6%,0.1%,Preeclampsiaは本来初妊婦におこり易く初回の妊娠を経過すると一種の"Immuni-ty"を生ずるとも言える。最初に中毒症でなかつたものが二回目に発症する頻度は軽症3.1%,重症0.1%で低い。最初の妊娠が流産に終つたもの516例中重症は10例(1.9%),軽症71例(13.8%)で重症になる危険率は2/3,軽症になる危険率は1/3に減少して居る。
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