Japanese
English
症例研究
癌の再発と誤診された陳旧性リンパ潴溜腫について
A case of chronic lymph cyst misdiagnosed as recurrens of carcinoma
橘高 祥次
1
,
百瀬 和夫
1
KITSUTAKA SHOJI
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.121-123
発行日 1957年2月10日
Published Date 1957/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201511
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緒言
子宮頸癌根治手術後に発生するリンパ瀦溜腫は,その90%が術後20日迄に発見され,又その70%は退院時(術後約50日迄)には消失すると云われている10)。本症が陳旧になると癌の再発と誤診され易いことに就いては小林が述べているが2),この誤診の為に手術された2例が今迄に報告されている3)7)。吾々も術後10ヵ月目の定期検診時に右側労結合織に再発した癌腫と診断し,術後12ヵ月目の検診時に初めて陳旧性リンパ瀦溜腫として内容物を穿刺し,これが自然消失するまで観察し得た1例を経験したので報告する。
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