Japanese
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特集 産婦人科及びその境界領域の循環器系疾患
胎児心音に就いて
On the fetal heart Sounds
安井 志郎
1
Shiro Yasui
1
1国立熱海病院産婦人科
pp.893-900
発行日 1956年12月15日
Published Date 1956/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201468
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I.緒言
胎児心音はPh. Legoust (1650)により聞かれた記録があり,外科医Mayer (1818)が聴診しているが臨床的意義は認めなかつた。Lejumeande. K.(1822)により始めて臨床的に応用される様になつた。以来,妊娠・分娩に於ける胎児心音聴取の意義は次第に認められ,幾多の研究が胎児の健否を知る最大の徴候である胎児心音解明のために行われた。
然し聴覚のみに依存する音の研究はその不完全さを免れず,殊に記録・描写の困難であつた胎児心音はその根本である正常胎児(新生児も)心音の基礎的研究もされていない状態であつた。
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