症例研究
腹壁月経瘻の2治験例について
藤井 純一
1
,
立石 博
1
,
小浜 正美
1
1長崎大学医学部産婦人科教室
pp.967-969
発行日 1955年11月10日
Published Date 1955/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201273
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1)はしがき
最近我々の教室で腹壁月経瘻2例の治験例を経験したので報告する。
Ballin1)は月経瘻とは「正常の月経と一定の関係を以て周期的に出血をなす瘻」と定義しているが,我が国でも昭和5年明比2)の報告以来諸氏の報告があるが,比較的稀な疾患でありその大部分は帝王切開術後に起るものであるとされている。我々の症例では不完全子宮破裂の縫合術後及び内膜ソーハ術後に発生したもので,何れも他医による手術後に発生を見,我々の所に送られて来たものである。
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