Japanese
English
症例報告
腹壁卵管月経瘻の1例
A case of abdominotubal menstrual fistula
野口 正
1
,
山崎 邦夫
1
,
早野 秀
1
Tadashi Noguchi
1
1新潟大学医学部産婦人科教室
pp.882-884
発行日 1961年10月10日
Published Date 1961/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202513
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月経瘻はBallin1)によれば「正常の月経と一定の関係を持つて周期的出血をなす瘻」と定義されており,以前には主として帝王切開術後に時に発生し,文献上内外,数10例の報告がある。近時に於ても手術手技の改良,抗生物質の進歩にも拘らず,時に本症の報告が散見される。これら本症の大部分を占める帝王切開術後に生じたるものは概ね腹壁から直接子宮腔内に交通するものであるが,化膿性卵管炎後や卵管妊娠破裂後等に生じたものは概して卵管を介して子宮腔に交通するものであり前者に比して極めて例数が少い。
最近当教室に於て汎腹膜炎術後に生じた月経瘻の1例を経験したので茲に報告する。
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