速報
正常婦人月経周期の血中遊離Estrogen量
藤山 融
1
1東京医科歯科大学産婦人科学教室
pp.859-861
発行日 1955年9月10日
Published Date 1955/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201248
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
血中estrogenの含有量を知ろうとする試みは既にSiebke (1930),Fluhman (1934)等に依ってなされて来たが,おのずから採血量が制限されるために,従来のestrogen検定法では困難であつた。化学的定量法でも被検体たる血液量が少いために行あれ難く,専ら尿中estrogenに就いて行われている現状である。小林一中山(1952),山本(1953),成田(1954)等は比較的敏感度の高い微量検定法を案出して血中estrogen量の検索を行つている。われわれ(藤井,藤山,星野,1955)は先にSulmon-zondek (1952)の方法を改変したestrogen微量検定法を発表したが,今回は先ず検体にprogesteroneが混じている場合にes—trogen値に影響があるや否やを検討し,次にこれを応用して月経周期中の血中遊離estrogenを迫及するのを目的とする。
Copyright © 1955, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.