原著
妊娠月齡に対する血液諸性状の動搖とその幅に関する観察(第Ⅳ報)—妊娠月齢に対する血清蛋白量,血清粘稠度,A/G比並びにアルブミン及びグロプリン絶対量の変動,及び本研究の総括
織田 利彦
1,2
1東京医科歯科大学生化学教室
2東京鉄道病院産婦人科
pp.257-264
発行日 1954年5月10日
Published Date 1954/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201025
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I.緒論
著者は先に第1報乃至第4報に於いて赤沈値並びに全血比重(GB)及び血清比重(GS)について各妊娠月齡及び各産褥週齡を追つてその推移と変動とを報告し,又第5報に於いて妊娠水血の確認並びに,血清水血の影響を差引いても尚且つ厳正なる意味でのOligocytemieの存在をそれぞれ報告したのであつたが,夏に連続して本報に於いては同様各妊娠月齢並びに各産褥週齡に於ける粘稠度を測定し,それと同時に同一血清についてなされた血清比重の各実測値とよりそれぞれ総蛋白量,A・G比(AG)を求め又これらよりアルブミン及びグロブリンの各濃度の絶対量を求めたので以下にそれらについでの各妊娠月齡を追い又各産褥週齡に従つての消長推移に就いて報告する。
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