原著
體内滯留遷延法としてのペニシリンの膝關節腔内注射に就て
金子 瑛
1
1慶應義塾大學産婦人科
pp.11-12
発行日 1950年1月10日
Published Date 1950/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200298
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緒言
Penicillin (以下Pc.と略す)治療上の欠點とも言うべき其體外排出を出來る限り緩徐ならしめその有効濃度を出來る限り長時間體内に保留せしめようとする方法が種々あるが之の目的に向つてW.R.Bagleyは1945年にPc.の高單位を一度に膝關節腔に注射した症例を報告している.Bagleyは100名の患者に本法を實施し1名の故障者も無く而も同一膝關節に19回にも亘り注射したが何等障碍を起さなかつた.又Walfer E.Hatehは90例に就き,橋本氏は20例,家氏は2例に就き報告何等の異常も認めなかつた.餘は慶應義塾大學産婦人科手術患者13例に就き之を實施したので茲に報告する次第である.
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