増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
婦人科編
I 婦人科感染症・類縁疾患
性器ヘルペス
吉村 和晃
1
,
蜂須賀 徹
1
1産業医科大学若松病院産婦人科
pp.25-27
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103660
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疾患の概要
性器ヘルペスは，単純ヘルペスウイルス（herpes simplex virus : HSV）1型または2型の感染により，性器に浅い潰瘍性または水疱性病変を形成する性感染症の1つである．臨床的には初発と再発に分類され，初発は初感染初発と非初感染初発に分かれる．
初感染初発例では，性的接触後2～10日間の潜伏期で激しい疼痛を伴って突然発症し，38℃以上の発熱や倦怠感，鼠径リンパ節の腫脹・圧痛，髄膜刺激症状，排尿困難・便秘などの末梢神経麻痺を伴うこともある．非初感染初発例では，初感染例に比べて症状は軽い．再発例の症状は軽く，再発前に外陰部違和感や，大腿から下肢にかけて神経痛様の疼痛などの前兆がある．
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