連載 Obstetric News
ドロスピレノン含有経口避妊薬と静脈血栓塞栓症のリスク
武久 徹
1
1武久レディースクリニック
pp.520-523
発行日 2013年5月10日
Published Date 2013/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103402
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経口避妊薬(oral contraceptives : OCs)使用中の静脈血栓塞栓症(VTE)リスクは,妊娠中や分娩直後のVTEのリスクに比べれば非常に低いものの,OCs非使用者,非妊娠,そして,ホルモン補充療法非使用者に比べて高く,ドロスピレノン(DRSP)含有OCs使用者では,そのリスクがより高率になることを示唆するデータがある.
主なDRSP含有OCsは米国ではYAZが2006年から,また,ヨーロッパではYasminが2000年から広く使用されており,日本では,YAZが2010年に承認・発売されている.米国におけるYAZ,Yasminの適応は避妊,にきび治療,そして月経前不快気分障害(PMDD)である.DRSPのもつ作用から,使用中の体重増加や浮腫も他のOCsほど多くなく,PMDDに対しては他のOCsに比較して著効があり,多用されている.
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