連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
不正性器出血・子宮頸部の硬さから子宮頸癌を疑ったが,細胞診・腫瘍マーカー・画像所見が陰性であった症例
米澤 優
1
,
渋川 昇平
1
1香川県立中央病院産婦人科
pp.516-519
発行日 2013年5月10日
Published Date 2013/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103401
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症例
患者 52歳,2妊2産,閉経48歳.
既往歴 特記事項なし.
現病歴
不正性器出血を主訴に来院した.経腟超音波検査で,子宮はやや大,頸部は大,ほかに小さい子宮筋腫を認めた.両側付属器に異常なし.子宮腟部の外子宮口付近にびらんなし.出血は認めなかった.内診すると子宮頸部は後腟円蓋にかけて非常に硬く,子宮頸癌の頸管癌タイプと考え(思い込み),頸部,腟円蓋から細胞診を提出した.進行癌と考えたので,さらに腫瘍マーカー検査,CT,MRIの予約をした.
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