今月の臨床 性感染症と母子感染─最新の診断と管理
母子感染
最新の管理法
10)単純ヘルペス
土屋 裕子
1
,
川名 尚
1
1帝京大学医学部附属溝口病院産婦人科
pp.135-143
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103255
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●HSV母子感染のリスク因子として,分娩時の発症(特に初発),子宮頸管のHSV陽性,母体の中和抗体産生能の低下,経腟分娩が知られている.
●分娩時に病変が認められる場合の帝王切開は,HSV母子感染の予防になりうる.
●迅速病原診断を行えない現状では,分娩時に性器ヘルペスを疑う所見を認めた場合に帝王切開を行うことが勧められる.
●抗ウイルス療法はHSVの排泄を完全に抑制できないため,妊娠後期の再発抑制療法を行う場合も母子の慎重な管理が必要である.
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