今月の臨床 ホルモン補充療法ガイドライン2012年度版─改訂版を読み解く
HRTの有害事象
1.乳癌の増加
苛原 稔
1
,
松井 寿美佳
1
,
安井 敏之
1
1徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部
pp.966-971
発行日 2012年10月10日
Published Date 2012/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103170
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●HRTを実施する年代である40~50歳台の女性では乳癌が罹患数・死亡数ともに第1位を占めるので,HRT中には定期的な乳癌検診が必須である.
●WHIの中間報告によればHRTによる乳癌リスクは1.26と報告されている.
●乳癌リスクは5年以上の施行で増加する.また,60歳以上において新規に開始する場合にはリスクが高まることが指摘されている.
●乳癌を増加させるのはプロゲストーゲンである可能性があり,子宮のない女性はエストロゲン単独投与が望ましく,また乳癌リスクの少ない製剤を考慮すべきである.
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