研究の工夫
安価な材料で作成したTissue Microarray―TMAを用いた研究の効率化
飯田 幸司
1
,
中山 健太郎
1
,
宮崎 康二
1
1島根大学医学部産科婦人科
pp.1395-1397
発行日 2011年11月10日
Published Date 2011/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102843
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組織マイクロアレイ(tissue microarray : TMA)はパラフィン包埋組織の一部を多数並べて新しいパラフィンブロックに再包埋して数十~百を超える組織を一枚のスライドグラスに貼り付けて,免疫染色やin situ hybridization(ISH),fluorescence in situ hybridization(FISH)を一度に多数の検体で行うことができる技術で,1998年にKononenら1)が開発して以来その有用性が多数報告されている.しかしTMA作成には高価な専用のアレイヤー装置と冶具が必要であるため身近な器具を使う方法がいくつか報告されている2, 3).今回われわれは安価な汎用工具である電気ドリルとステンレスチューブを加工した先端冶具を使ってパラフィンブロックをくり抜いてコアを得て,両面テープによる貼り付け倒立包埋法でTMAブロックを作製し,それらを用いて研究の効率化に成功したので報告する.
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