今月の臨床 胎児心拍数モニタリング
胎児心拍数波形の実例と判読の演習
関 博之
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター
pp.45-51
発行日 2011年1月10日
Published Date 2011/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102546
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はじめに
胎児心拍モニタリングは,安全に分娩を終了するためには不可欠である.しかし,その評価は各医師が基本的な知識と経験を基にパターン認識して判断する場合が多く,同じ胎児心拍陣痛図を複数の医師が評価すると,評価や対応が必ずしも一致しない場合がある.胎児心拍陣痛図を判読するための共通の基準があれば,上述したような評価や対応の不一致の頻度を減らすことが可能となる.同時に,このような基準があれば,分娩管理の向上のみならず,若手医療従事者の教育においてもきわめて有益である.このため,日産婦周産期委員会は「胎児心拍数図判読の新基準」を提言した.本稿は実際の症例と胎児心拍陣痛図を呈示し,新基準に従って症例を検討した.
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