今月の臨床 これを読めばすべてわかる―最新の産婦人科超音波診断
V 不妊診療における超音波検査
子宮内膜機能評価
杉野 法広
1
,
高崎 彰久
2
,
田村 博史
1
1山口大学大学院医学系研究科産科婦人科学
2済生会下関総合病院産婦人科
pp.757-761
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102370
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
■超音波検査による子宮内膜の機能評価
子宮内膜の発育・分化は性ホルモンによって調節されているので,子宮内膜の厚さやエコー画像のパターンは月経周期で変化する.不妊治療において,超音波検査による子宮内膜機能評価で最も重要な点は,子宮内膜の発育,すなわち子宮内膜の厚さの評価である.子宮内膜の発育は,着床と妊娠の成立には重要な因子であり,不妊治療において,子宮内膜の厚さが治療成績に影響することはよく知られている.また,子宮内膜のエコー像は,月経周期に伴い特徴的な変化を示す.子宮内膜の質的変化の評価として,特に,分泌期中期の子宮内膜のエコー像の評価は着床や妊娠予後の点から重要である.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.