今月の臨床 これを読めばすべてわかる―最新の産婦人科超音波診断
IV 産科における超音波診断─妊娠中・後期
[胎児の血流計測と循環機能評価]
4.その他の循環機能評価法
佐藤 昌司
1
1大分県立病院総合周産期母子医療センター
pp.685-689
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102356
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胎児循環の評価法としては現在,超音波ドプラ血流計測(血流波形,カラードプラ,パワードプラ)を用いた心・末梢血行動態の観察が主流である.なかでも,ドプラ血流計測法を用いて臍帯,脳あるいは大血管などの標的血管の血流波形を捉え,波形の定量的解釈から循環動態を評価する方法が臨床応用されている.一方,近年では3-D表示法や位相トラッキング法を応用した心腔容積計測,STICあるいはVVIなど原理的に新しい計測法も登場し,ヒト胎児における臨床的意義の報告がなされている.
本稿ではこれらのヒト胎児循環評価法のうち,他稿で触れられていないいくつかの手法について概説する.
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