今月の臨床 これを読めばすべてわかる―最新の産婦人科超音波診断
IV 産科における超音波診断─妊娠中・後期
[胎児の正常超音波像と形態異常]
8.染色体異常のマーカーとその意義
松岡 隆
1
,
長谷川 潤一
1
,
市塚 清健
1
,
関沢 明彦
1
,
岡井 崇
1
1昭和大学医学部産婦人科
pp.622-627
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102348
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染色体異常の胎児は形態異常を示すことが多く超音波検査で所見があればその存在を疑うことができる.しかしながら,所見だけでは絶対的な診断には至らず,確定診断には胎児由来の細胞を用いて核型を検査する必要がある.超音波マーカーには妊娠初期の所見(NTやnasal boneなど)と妊娠中期の所見があるが,ここでは妊娠中期の所見について述べる.
染色体異常を疑う妊娠中期の所見の主なものを表1に示す.
所見が単一である場合に比べ複合して存在する場合は染色体異常のリスクが大幅に増加するため,所見を1つ認めた場合は関連する所見の有無を確認する必要がある.
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