連載 産婦人科PET 何を考えるか?・8
骨盤内腫瘤の精査
岡村 光英
1
1済生会中津病院放射線科,PETセンター
pp.1481-1485
発行日 2009年12月10日
Published Date 2009/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102227
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80歳女性.5年前から血尿,蛋白尿,糖尿病で通院中.
2週間前に淡赤色帯下に気づき,近医を受診した.子宮体部の細胞診の結果は,悪性の所見であるが変性の強い細胞で上皮系か間葉系かは判定できなかった.頸部/腟部の細胞診はclass IIIaであった.
当院産婦人科を紹介され,超音波検査にて骨盤内に17×12cm大の子宮の充実性腫瘤が認められた.血液検査ではLDHが687U/lと高値で,アイソザイムではLDH3/LDH 1比が正常参考値を超えていた.腫瘍マーカーとしては,SCC抗原が1.8ng/ml,CA125が79U/mlと高値を示し,CEA,CA19─9はおのおの0.9ng/ml,29U/mlと正常範囲内であった.骨盤内腫瘤の精査と全身検索のため,FDG PET/CTとMRIが施行された.
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