連載 OBSTETRIC NEWS
妊娠糖尿病の診断 : 100g GTT対75g GTT
武久 徹
1
1武久レディースクリニック
pp.998-999
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101821
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日本では妊娠糖尿病の診断に75 gブドウ糖負荷試験(75 g GTT)が行われるが,北米では100 g GTTが行われている.世界保健機関(WHO)はカナダ糖尿病協会と同様に,妊娠糖尿病の診断に75 g GTT使用を支持しているが,米国糖尿病協会は75 g GTTと100 g GTTのいずれの採用も可としている.しかし,米国産婦人科学会(ACOG)は100 g GTTの採用を勧めている.
75 g GTTは,100 g GTTに比べて妊婦が飲むブドウ糖液が少なくてすむ,所要時間が2時間で100 g GTT(3時間)より短くてすむという利点がある.しかし,結果の信頼度は同じなのだろうか? カナダのグループはその問題を比較検討し,カナダ産婦人科学会で発表した.Armsonらは,1,000名以上の女性を対象に75 g GTTと100 g GTTを比較した.研究は,単胎妊娠女性を対象にノヴァスコティアの8施設で行われた.研究期間は2001年12月から2005年1月までとした.
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