今月の臨床 新生児の蘇生と管理
新生児室での管理
3.注意すべき徴候 5)心雑音
伊東 真隆
1
,
早川 昌弘
2
1名古屋大学大学院医学研究科小児科学
2名古屋大学医学部附属病院周産母子センター
pp.168-171
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101669
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はじめに
心臓超音波検査の普及により先天性心疾患の診断は飛躍的に正確になり,以前のように心臓カテーテル検査をするまで診断が確定しない症例はきわめて少なくなった.心臓超音波検査が先天性心疾患の診断に有用である今日であっても,スクリーニングとしての聴診は重要な検査の1つである.心雑音が聴取されたとしても必ずしも先天性心疾患が存在するわけではなく,生理的な心雑音の場合も少なくはない.しかしながら,新生児期にはductal shockなど致死的な経過をとる先天性心疾患があるため,注意深い観察と適切な判断が必要である.
本稿では,新生児の心雑音の概略と一般産婦人科で正常新生児に心雑音を聴取した際の対処法について述べる.
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