今月の臨床 無痛分娩・和痛分娩ガイダンス
V.無痛分娩―われわれの工夫
陰部神経ブロック―われわれの工夫
63.あまがせレディスクリニックの工夫について教えて下さい.
天ヶ瀬 寛信
1
1あまがせレディスクリニック
pp.536-539
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101237
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1 はじめに
分娩時の激しい疼痛に悩まされ,冷静さを失い,パニックに襲われているような正常妊婦に遭遇すると,心痛する.産科学的適応がないにもかかわらず,妊婦に帝王切開分娩による児の娩出を懇願されることがある.無痛分娩や和痛分娩は,このようなパニック状態の妊婦に冷静さを取り戻させ,再び分娩に積極的に取り組んでもらうためのよい一方法と考える.分娩第2期において,分娩時の疼痛の大部分は子宮収縮による疼痛よりも,むしろ下部産道の圧迫,伸展痛であるとされている.その疼痛の知覚神経は陰部神経が担っている.このため,陰部神経ブロックは,分娩第2期での和痛分娩によい適応となる.われわれは,子宮収縮子宮口が全開大し分娩第2期に入る直前に,適応を選んで陰部神経ブロックを施行している.
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