今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方
II. 内分泌
[機能性子宮出血]
26.機能性子宮出血と診断するための要点と処方について教えて下さい.
澤田 類
1
,
村上 節
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.429-431
発行日 2003年4月10日
Published Date 2003/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100967
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1 診療の概説
日本産婦人科学会では,機能性子宮出血(dysfunctional uterine bleeding)を「器質的疾患を認めない子宮からの不正出血」と定義している.つまり,子宮に腫瘍性病変や炎症,外傷などの器質的疾患を認めず,妊娠や血液疾患に関連した出血でもない,月経以外の出血のことをいう.簡単にいえば,内分泌異常が原因で起こる不正性器出血のことを機能性子宮出血という.
基本的に機能性子宮出血の診断は除外診断であるため,正確に診断をつけるには器質的疾患を確実に除外することが必要である.除外されるべき疾患を表1にまとめた.
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