連載 症例
帝王切開術後に発生した腹壁子宮内膜症の1例
泉 徳子
1
,
日高 隆雄
2
,
今井 敏啓
1
,
中村 隆
3
,
斎藤 滋
2
1厚生連滑川病院産婦人科
2富山医科薬科大学産科婦人科学教室
3厚生連滑川病院外科
pp.1229-1233
発行日 2003年9月10日
Published Date 2003/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100848
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はじめに
子宮内膜症とは,子宮内膜様組織が異所性に発生・増殖することにより起きる疾患である.一般に子宮,卵巣など骨盤内に発生するが,稀に皮膚や腸管など他臓器にも認められることがある.帝王切開術後などの腹壁瘢痕部に生じる腹壁子宮内膜症は非常に少なく,0.03~0.45%1, 2)の頻度とされており,術前診断に困難を要することもある.今回われわれは,帝王切開術後の腹壁瘢痕部に発生した腹壁子宮内膜症症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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