今月の臨床 思春期のヘルスケアとメンタルケア
思春期診療の実際とカウンセリング
4.思春期の月経困難症
小畑 孝四郎
1
,
星合 昊
1
1近畿大学医学部産科婦人科学教室
pp.1171-1173
発行日 2003年9月10日
Published Date 2003/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100833
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
月経困難症は器質的異常を認めない原発性(機能性)月経困難症と,子宮内膜症,子宮腺筋症,子宮筋腫,骨盤内炎症,性器奇形などの器質的疾患によって起こる続発性(器質性)月経困難症の2つに分類されるが,思春期では原発性月経困難症が多く,子宮内膜症などによるものは稀であると考えられている.しかしながら,子宮内膜症は初経後1か月でその存在が確認されたとの報告1)や,環境ホルモン(内分泌攪乱物質)の影響の報告2~5)などから考えると,今後思春期における月経困難症の原因に子宮内膜症の占める割合は増加するものと推測される.そこで,ここでは思春期における月経困難症について解説する.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.