連載 座談会
低用量経口避妊剤発売から6年を経過して
麻生 武志
1
,
蓮尾 豊
2
,
近藤 栄
3
,
北村 邦夫
4
1東京医科歯科大学大学院生殖機能協関学
2弘前レディスクリニックはすお
3池袋クリニック
4社団法人日本家族計画協会
pp.1643-1653
発行日 2005年12月10日
Published Date 2005/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100461
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北村 本日は,東京医科歯科大学の麻生武志教授,そして私の知る限りにおいては,おそらくわが国で最も多く低用量経口避妊剤(OC)を処方していると推測される弘前レディスクリニックはすおの蓮尾先生,またその次に多いだろうと思われます池袋クリニックからコメディカルの立場と,OC服用経験者という2つの立場を兼ねて,近藤さんにおいでいただきました.「低用量経口避妊剤発売から6年を経過して」というテーマに沿って,お話をうかがっていきたいと思います.
低い服用率の原因は何か
北村 実は厚生労働科学研究班を担当していて,2002年と2004年に日本人の性意識・性行動についての調査1)を行いました.その結果から得た日本のOC服用者は,2002年では1.6%,2004年は1.9%となっています.2004年の生殖可能年齢(15~49歳)の女性の人口をかけてみますと,約54万人の女性がOCを服用しているということになります.また驚いたことに,そのうちの58%の女性は避妊以外の利点を期待してOCを使っているのです.
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