Japanese
English
論述
変形性股関節症の自然臼蓋形成について
Pathomechanism of osteophyte growth with special reference to the roof osteophyte in secondary coxarthrosis
平井 和樹
1
,
加藤 哲也
1
,
伊藤 邦臣
1
,
増田 武志
1
,
深沢 雅則
1
,
薄井 正道
1
Kazuki HIRAI
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
1Dept. of orthop. surg., Hokkaido university school of medicine
キーワード:
末期股関節症
,
advanced osteoarthritis of the hip
,
骨棘
,
osteophytes
,
異形成
,
metaplasia
Keyword:
末期股関節症
,
advanced osteoarthritis of the hip
,
骨棘
,
osteophytes
,
異形成
,
metaplasia
pp.575-579
発行日 1980年6月25日
Published Date 1980/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908623
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はじめに
わが国における変形性股関節症は,先天性股関節脱臼,臼蓋形成不全等に伴う二次性のものが大多数をしめている.レ線学的にその経過を辿つていくと,関節症変化のほとんど認められない前関節症から骨破壊が高度で関節裂隙が消失した末期に至るまで,種々の像を呈してくる5).
変形性関節症の病期が進行するに伴い種々の場所に骨棘が形成されてくるが,骨頭および臼蓋の骨棘の形成はいずれも外側よりも内側においてより早期に始まり,増大する傾向がある.また股関節は他の関節に比較してその形成が著明であるように思われる.
骨頭および臼蓋に骨棘が形成された症例の中で,われわれは臼蓋嘴部にあたかも臼蓋形成術を施行したような骨棘が形成されている症例を時々経験することがある(第1図).
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