Japanese
English
臨床経験
Salter手術後の骨盤変形の検討
Radiological Study of Pelvic Deformities after Salter's Innominate Osteotomy
加藤 貞利
1
,
加藤 哲也
1
,
伊藤 邦臣
1
,
増田 武志
1
,
深沢 雅則
1
,
山根 繁
2
,
多胡 秀信
3
Sadatoshi KATO
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2函館中央病院整形外科
3釧路市立病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Hokkaido University
キーワード:
ソルター手術
,
Salter's osteotomy
,
骨盤変形
,
pelvic deformity
Keyword:
ソルター手術
,
Salter's osteotomy
,
骨盤変形
,
pelvic deformity
pp.905-910
発行日 1982年9月25日
Published Date 1982/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906607
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
Salter骨盤骨切り術は,主として幼児期の臼蓋形成不全に対して用いられる手術である1).しかし,術後に骨盤の変形をきたす場合があり,臨床的に問題となることも少なくない.骨盤変形の原因の一つに数えられる腸骨翼の成長障害は,腸骨apophysisに加えられる手術時の侵襲に起因すると考えられている.腸骨翼の外側への張り出しが障害されれば,外見上の醜形を呈するばかりではなく,中殿筋付着部の面積の減少にともなう中殿筋筋量の低下および中殿筋の生力学的な効果の減少を招くことになり,結果として中殿筋不全の状態を生ずることが考えられる.今回,著者らは手術方法,すなわち腸骨apophysisに対するapproachの方法によって骨盤変形の程度に差異が生ずるか否かを調査した.さらに,手術時年齢あるいは術後経過観察期間によって骨盤変形の程度に変化がみられるのかどうかを併せて検討した.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.