症例検討会 骨・軟部腫瘍18例
症例2—左膝窩部腫瘍
佐々木 鉄人
1,3
,
石井 清一
1,3
,
山脇 慎也
1,3
,
薄井 正道
1,3
,
八木 知徳
1,3
,
松野 丈夫
2,3
1北海道大学整形外科
2北海道大学第二病理
3日本整形外科学会骨・軟部腫瘍研究会
pp.463-465
発行日 1979年5月25日
Published Date 1979/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908571
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症例は19歳女性.4歳頃,四肢の関節近傍に多発性の腫瘤が出現し,multiple osteochondromasの診断で14ヵ所の腫瘍摘出術をうけた.以後12歳の時,左膝窩部腫瘤に気づくも放置,18歳になり腫瘤は次第に増大し,運動痛および膝の機能障害が加わつたため,昭和52年7月当科に入院した.家族歴で同族6名に類似の腫瘤形成をみている.
入院時レントゲン所見では,全身性にmultiple osteochondromasを認め,特に左大腿骨遠位端mctaphysis後面に約6cmの基部を有する骨膨隆像が認められた(第2-1図).骨破壊も著明であり,悪性腫瘍が疑われた.
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