症例検討会 骨・軟部腫瘍10例
症例9—仙骨部腫瘍
井上 和秋
1
,
石井 清一
2
,
金田 清志
2
,
山脇 慎一
2
,
佐々木 鉄人
2
,
八木 知徳
2
,
松野 丈夫
2
1北海道大学医学部附属病院病理部
2北海道大学整形外科
pp.259-262
発行日 1982年3月25日
Published Date 1982/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906509
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患者:25歳女性,昭和45年頃より腰痛と左下肢痛があり,近医で椎間板ヘルニアと診断され治療を受けた.しかし疼痛が持続するため昭和49,50年にかけて左L4/5間のLove手術およびLaminectomyを受けた.その後も軽快しないため昭和51年8月北大整形外科を受診し,X線像で仙骨の破壊が発見され入院した(図9-1a,b).
入院時単純X線では仙骨の著明な骨破壊が見られ,前方では骨皮質の破壊と軟部組織への膨隆も見られた.断層X線像では仙骨後方部の破壊が著明で,第4腰椎にも後方からの浸潤像が認められ,ミエログラフィーでも第4腰椎下縁での完全停止を示した.
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