Japanese
English
臨床経験
成長帯を貫通し骨幹端と骨端にまたがって存在したBrodie骨膿瘍の1例
A Case of Brodie's Abscess That Traverses the Epiphyseal Plate
森 利光
1
,
石井 清一
1
,
薄井 正道
1
,
横串 算敏
1
,
吉田 強
1
Toshimitsu Mori
1
1札幌医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Sapporo Medical College
キーワード:
ブロディ骨膿瘍
,
Brodie's abscess
,
成長帯
,
epiphyseal plate
,
遊離脂肪移植
,
free fat graft
Keyword:
ブロディ骨膿瘍
,
Brodie's abscess
,
成長帯
,
epiphyseal plate
,
遊離脂肪移植
,
free fat graft
pp.903-906
発行日 1988年7月25日
Published Date 1988/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907910
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抄録:Brodie骨膿瘍は長管骨骨幹端部に発生することが多い.成長帯を破壊し骨幹端から骨端に病巣がまたがって存在するBrodie骨膿瘍は非常に稀であり,著者が調査し得た範囲ではこれまで19例の報告をみるにすぎない.われわれは,脛骨遠位部の成長帯を貫通し骨幹端と骨端に病巣が存在したBrodie骨膿瘍の症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は3歳の女児で,6カ月前から出現した左足関節部痛と破行を主訴に近医を受診した.X線上,左脛骨骨幹端から骨端にかけて境界鮮明な透亮像を認め,骨腫瘍の疑いで当科を紹介された.来院時左足関節部の腫脹と熱感があり圧痛を認めた.血沈は中等度に亢進し白血球数は増多していた.骨髄炎の疑いで抗生剤の投与を開始した.入院後病巣を可及的に掻爬し遊離脂肪移植を施行した.術後骨端線の早期閉鎖は生じておらず正常な骨成長がみられている.
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