Japanese
English
特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)
腰椎後縦靱帯骨化症の病態と臨床像
A Clinical Study on Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament of the Lumbar Spine
野田 基博
1
,
河合 伸也
1
,
小田 裕胤
1
,
斉鹿 稔
1
,
伊原 公一郎
1
,
佐々部 富士男
1
,
峯 孝友
1
Motohiro Noda
1
1山口大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yamaguchi University School of Medicine
キーワード:
後縦靱帯骨化
,
ossification of the posterior longitudinal ligament
,
脊柱管狭窄症
,
canal stenosis
,
腰椎椎管拡大術
,
enlargement of the lumbar vertebral canal
,
臨床的検討
,
clinical study
Keyword:
後縦靱帯骨化
,
ossification of the posterior longitudinal ligament
,
脊柱管狭窄症
,
canal stenosis
,
腰椎椎管拡大術
,
enlargement of the lumbar vertebral canal
,
臨床的検討
,
clinical study
pp.433-439
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907835
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:〔目的〕腰椎後縦靱帯骨化症の概念は,頸・胸椎部に比し頻度が少ないこともあり,いまだ確立されていないが,最近,本症の観血的療法を行い良好な結果を得たのでその病態について考察する.〔対象・方法〕X線上腰椎OPLLを認めた50例(平均年齢55歳,男性19例,女性31例)を対象に,X線形態を含め臨床症状を検討した.〔結果〕骨化型は,連続型6例,限局型44例で,そのうち明らかにOPLLに起因する症状を呈したものは10例で,これらはすべて限局型で多椎間に存在し,骨化の程度も強く狭窄率も他の例と比較し高度であった.これらのうち8例に観血的療法を施行し全例に症状の改善をみた.症状はLCS様の症状が特徴的であったが根症状が主体であった.〔結論〕腰椎OPLLは,無症候性のものが多く解剖学的面から頸・胸椎部に比し重篤な症状を呈することは少ないが,従来考えられていたよりもかなり多く存在し,腰椎後縦靱帯骨化症という病態が存在する.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.