巻頭言
第61回日本整形外科学会開催にあたって
増原 建二
1,2
1奈良県立医科大学整形外科
2第61回日本整形外科学会
pp.1-2
発行日 1988年1月25日
Published Date 1988/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907755
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日本整形外科学会が,今日14,000名に垂んとする会員を擁するまでに至ったことは,本学会の隆盛を物語るものであり,まことに喜ばしい限りである.しかし年次学術集会を主催する側からすれば,会員の増加,認定医制度実施に伴う演題数の急増,集会参加人員の増加,限られた会期中における移しい口演数の消化と多数会場の設営,会員の参加に好都合な期日や曜日の選定,交通の便や宿泊施設の充足など当面する問題を片付けるだけでも苦心の連続であった.これまで年余にわたって1つ1つを解決しながら漸くあと一押しのところまで準備を進めることができた.しかし苦心したほどには必ずしも企画通りに事は進捗せず,とくに開催地を宿泊施設の関係から奈良市に選ぶことができなくて,京都市の国立京都国際会議場に決定せざるを得なくなったこと,開催日を4月の中旬に選ぶことができなくて,止むなく1〜3日という初旬に開催することになったことの二点については会員のご期待に沿えないばかりか,ご迷惑さえおかけする結果となり,申し訳なく思っている次第である.
さて,最近の医学,医療の進歩は整形外科領域においても時々刻々と変貌しつつあり,とくに基礎部門における進歩はめざましく,その成果の発表を年次学術集会の枠の中で捌き切ることは最早困難な事態となった.
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