Japanese
English
シンポジウム 陳旧性肘関節周囲骨折の治療
小児上腕骨顆上骨折後の変形治癒—その病態と治療
Deformities Following Supracondylar Fractures of the Humerus in Children: Its Pathogenesis and Treatment
薄井 正道
1
,
倉 秀治
1
,
石井 清一
1
,
荻野 利彦
2
,
山元 功
2
,
菅原 誠
3
Masamichi Usui
1
1札幌医科大学整形外科学教室
2北海道大学医学部整形外科
3札幌逓信病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical College
キーワード:
上腕骨顆上骨折
,
supracondylar fracture of humerus
,
内反肘
,
cubitus varus
,
矯正骨切り術
,
corrective osteotomy
Keyword:
上腕骨顆上骨折
,
supracondylar fracture of humerus
,
内反肘
,
cubitus varus
,
矯正骨切り術
,
corrective osteotomy
pp.185-193
発行日 1987年2月25日
Published Date 1987/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907557
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抄録:上腕骨顆上伸展骨折の変形治癒には末梢骨片の内反,内旋,過伸展の3要素が関与している.本論文では,とくに内旋要素と内反肘発生の関係を明らかにするために,骨格標本を用いた骨折モデルを作製し,同時に内反肘児18例を対象に著者らが考案した内旋偏位角測定法により内旋偏位角を測定した.また,著者らが行っている内旋偏位の矯正を加味した矯正骨切り術の術式を紹介し,その成績を検討した.さらに,内旋変形が肘関節運動にあたえる影響を知るために16mm映画撮影と肘変形モデルによる検討を加えた.その結果,内旋偏位は内反肘発生の要因となることが,骨折線と骨片の転位方向により説明できた.臨床例では,18例中16例(87%)に20°以上(平均39°)の内旋偏位が存在していた.著者らの手術方法により変形の3要素はほぼ矯正されていた.内旋を伴った内反肘は,三次元的に非生理的な運動を示した.これらの事実は内旋変形矯正の妥当性を示していた.
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