Japanese
English
シンポジウム Bioactive Ceramics研究における最近の進歩
True Bone Ceramicsの特長について
Properties of a Sintered Bone, True Bone Ceramics
植野 裕
1
,
桜井 啓一
1
,
笠松 望
1
,
栗本 公博
1
,
青木 雅昭
1
,
嶋 良宗
2
,
秋山 太一郎
3
Yu Ueno
1
1和歌山県立医科大学整形外科学教室
2和歌山県立医科大学
3日本医用高分子材料研究所
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical College
キーワード:
焼成骨
,
sintered bone
,
骨移植
,
bone graft
,
脱蛋白骨
,
deproteinized bone
Keyword:
焼成骨
,
sintered bone
,
骨移植
,
bone graft
,
脱蛋白骨
,
deproteinized bone
pp.1259-1265
発行日 1986年11月25日
Published Date 1986/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907512
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抄録:自家骨移植には採骨のための追加手術が必要であり,供給量も限られることから同種骨や異種骨,また最近では合成セラミックスが骨欠損部への充填材料として利用される.しかし,同種骨,異種骨移植には免疫反応,合成材料には生体への安全性などの問題が基本的に内蔵されている.私どもはこれらの問題を解決するために,天然骨(哺乳動物)を焼成することにより骨構造をそのまま温存した完全な除蛋白骨—焼成骨,True Bone Ceramics,TBC—を開発した.この素材は元の骨構造を温存していること,無機質は結晶化した骨塩であることが特長である.組織学的実験では優れた組織親和性,骨形成性が示され,更に新生骨基質がTBCの内部に侵入する積極的な結合も観察された.TBCは生体と一体化し癒合してゆく興味ある素材として私どもは高く評価しており,臨床上も優れた効果を得ていることから自家骨に代り得る骨移植材料として期待される.
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