Japanese
English
臨床経験
前立腺炎によると思われる股関節痛を主訴とした3症例の検討
3 Cases with Chief Complaint of Hip Pain Probably Referred from Prostatitis
水井 伸子
1
,
倉田 和夫
1
,
長部 敬一
1
,
一橋 一郎
1
,
武田 正雄
2
Nobuko Mizui
1
1新潟県厚生連中央綜合病院整形外科
2新潟県厚生連中央綜合病院泌尿器科
1Nagaoka Chuo General Hospital
キーワード:
股関節痛
,
hip Pain
,
前立腺炎
,
prostatitis
,
関連痛
,
referred pain
Keyword:
股関節痛
,
hip Pain
,
前立腺炎
,
prostatitis
,
関連痛
,
referred pain
pp.951-954
発行日 1986年8月25日
Published Date 1986/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907468
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抄録:股関節痛を訴える症例のなかには股関節病変が確認できず,従って明確な治療方針をたて難い症例がある.私たちはこのような症例のなかで,同側の前立腺炎を証明しその治療を行うことによって,股関節痛が軽快した3症例を経験したので報告する.
3症例とも誘因なく片側股関節痛が出現し,臨床所見はいずれも股関節自体の炎症性病態を疑わせた.しかし炎症性病変の局在や原因を積極的に裏付ける検査所見は認められなかった.しかし,いずれも股関節痛と同側の前立腺炎を併発していることが発見され,股関節痛は前立腺炎に対する治療により軽快した.この事実から,これらの症例における股関節痛は前立腺炎による関連痛であると推定された.このように男性が訴える股関節痛の原因や病変の局在を把握し難い場合には,前立腺炎の存在も考慮してみるべきである点を強調したい.
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